ST030 甘海老
¥50,000価格
Small Treasure
Painting size 16cm x 23cm
Framing size 27.5cm x 34.5cm
北陸は海鮮の宝庫である。
その日本海を住処にしている魚達を描いてみようと思った。
僕は寿司を握っているので、毎日と言って良い位、その姿を見ている。
漁師さんたちを初め、魚市場の人達、料理人など、魚を取り扱う仕事をしている人達は、魚たちにある種の感情を潜在的に抱いている。
魚たちの命を頂いて生業を立てている感謝の気持ちと敬意を持っている。
「いただきます!」と両手を合わせ、魚たちを頂く人達も同じだと思う。
それで僕は、陸に上がった魚たちの姿ではなく、海の中で一番輝いている、その時の魚たちを描こうと思った。その命を捉えようとしたのである。
甘海老は石川を代表する水産物として、その名を全国に轟かせている。その鮮やかな朱色の衣を纏い、エメラルドブルーの卵を抱えている。
自然の摂理は凄いと思う。
甘海老の寿命は、11年以上もあり、雄として生まれ、5歳前後から雌に変わるのだと言う。
雄として海の中で生き抜き、成長した時に海の女神になると言う事なんだろうか。
そのねっとり、ぷりぷりとした甘みたっぷりの美味しさは、江戸時代から折り紙付きだ。
珠姫様がわずか3歳で江戸から加賀へ嫁いだ際、幕府から数百人の人々が付き添いとして同行した訳だが、加賀に着いたその日に出されたのが、この甘海老だったそうだ。
そのあまりの美味しさに皆は驚き、珠姫様を初め、「加賀は良き処じゃ!」と思ったに違いない。



