ST042 徽軫灯籠
¥300,000価格
Small Treasure
Painting size 16cm x 23cm
Framing size 37cm x 45cm
徽軫灯籠は、兼六園のシンボルでもあり、金沢の象徴的なイメージとして、とても有名だ。灯籠が、琴の弦を支える「琴柱(ことじ)」に形が似ているから、そう名付けられたそうだが、徽軫灯籠と言う難しい文字が正式名称になっている。何故なんだろうか。何だか、琴柱灯籠に落款印をポンと押そうとなった時に、生まれた漢字の様な気さえする。
ところで、江戸時代には、その灯篭の脚は、左右対称だったそうだが、明治時代に片方の脚が折れたと言う。それを直さず、折れた片方の脚を石の上に載せて、今の形になった。そのアンバランスな「破調の美」が、日本人に好まれた言う。徽軫灯籠が、これだけ有名になった理由の一つでもあるだろうが、灯籠そのものだけではなかったと思う。
人が肉眼で物を捉える視界がある。左右上下とかなり広いと思うが、例えば、鏡で自分の顔を見る時、視線は自分の顔に集中している。視界の中には、洗面所の色々なものが入っているだろうが、見ていないのと同じ状態になっている。
徽軫灯籠を見る時、それを起点にして、視界に池の上の茶室や向こうに見える木々、池に映った影、そして、空を見るのである。つまり、徽軫灯籠が、起爆剤となり、人の心のフィルムにそれらが抽出された形で焼き付けられ、独自の空間を生み出す。人の心の中に広がる空間。それが、徽軫灯籠を有名にした重要なポイントだと思っている。
そして、僕はそんな風に絵を描いた。



